親日家

昨日の夜にきれいな星空を見て明日も晴れるかなと今日の天気を予想したが、その通りに晴れ渡り貿易風が吹いて心地良い爽やかな陽気となった。朝、どんよりと空を覆っていた雲も、今は青空と入道雲のコントラストがくっきりと分かれてまさしく夏のイメージを映し出した午後となった。


朝、プールに出向くと久しぶりにそこで知り合った友人のディビットに会った。「オハヨウゴザイマス!」といつも陽気に日本語で挨拶を交わしてくれる大の親日家だ。75歳と言う年齢にもかかわらず今もスノーボードにハマっている元気いっぱいなオジサンで、日本の冬をいつも首を長くして待っている。


決まって北海道でペンションを営んでいる知人のところに世話になるそうで、うちと同じように外国人のお客さんが いない今は経営が大変らしい。ディビットはいつもそのことを気にかけていた。日々、日本の感染状況をチッェクしていて感染者が増えるたびに嘆いている。早く日本に行きたいとそれがディビットの口癖だ。


東京オリンピックについてもその動向を気にかけていて、「どうやら今回は外国からの一般客は断念したようだ」と言うと「それは正しい判断だ」とこれ以上の感染拡大につながることを懸念していた。自分のこともいつも気にかけてくれて「たぶん9月いっぱいで店を畳む」と言うと「こんなことになってしまい言葉にならない、心から悼む」と唇を震わせていた。