ハチが脱走

昨日は朝から一気に気温が上昇して暑い日の始まりになった。昼過ぎから市内は真っ黒な雨雲に覆われて、持ち堪えられなかったこの雲から大粒の雨が落ちて来る。待ち構えていたようにカミナリが響き渡って、その後も暫らく遠雷の連なりが市内にこだましていた。まだ昼過ぎなのに辺りは夕闇のように暗く包まれてしまった。


夜になっても雨はまだ降り続けて、帰宅した時には服がびしょびしょに濡れてしまった。庭に出て飼い犬のハチを呼ぶ。「ハチ~、ご飯だよ~」、いつもいるパティオの椅子の下にいないのでエアコンの室外機の下にいるかと思いきやそこにもいない。かみさんに「ハチは?」と尋ねても「いないの?」と返すだけ。


ハチがいないので庭中を探すがどこにもいない。「えっ、どこ行った?」その後、どこにもいないことに気付いて家の周りの散歩コースを探すが見つからない。2時間近く探したけど見つからない。どっかに行ってしまった。血相を変えながらかみさんが犬のLOST/STOLENのサイトを携帯で調べると近隣の人がハチを預かっていた。


何でも午後のカミナリの鳴り響く音が怖くて家の庭から脱走した模様、その後も怯えながら近所を彷徨っていたらしい。その近隣の人が近くにある24時間の動物エマージェンシーサービスに預けてくれて、そこにハチを迎えに行った時は夜11時を回っていた。そこで何食わぬ顔をしているハチを抱き上げながら「コラっ、お前どこ行ってた」と頭をポンと叩いた後ドッと疲れが出た。


かみさんも泣きそうな顔で「良かった、良かった」とハチを抱きかかえて喜んでいた。まったく人騒がせな犬だと思ったがハチがこのままもしいなくなっていたらどうしただろうか。しかし、こいつ、どうやってゲートを開けたのか? ここの鍵は中途半端になっているので押して出たのかもしれない。昨日はほんと、ハチに振り回された日になった。