町の惨状

一昨日にブリスベンから来たクイーンズランド州の大臣など政府要人が開催した会合に出席して、今後の州政府のサポート等など方針のあり方などを伺って来た。驚いたことにこのミーティングに出席した日本人は自分とかみさんだけで、他のアジア人でも参加した人は一人も無く、全てオーストラリア人だけの出席だった。日本人に限らず他の観光に従事する外国人たちはどうしたんだろう?と思った。


このミーティングの議題は今後のケアンズの事業主に対するサポートをどう行っていくかというもので、まず挙げられたのは家賃の減額の延長期間のことで、殆どの事業主はこのことに集中していた。幸いにも州政府は年内いっぱいまで減額の期間を延長する方向で進めているということで、決定では無いが少し安心した。


ただ、この会議の趣旨は既に海外からの観光つまり海外観光客に依存するのでは無く、オーストラリア国内の雇用の継続と地元産業の創生のために政府が我々に何が出来るかという内容の話合いで、海外からの観光客を呼び戻すようなものでは無く、やはり自分たちが想像していたことが的中した結果になってしまった。


ケアンズから 西オーストラリアのパースに移って飲食店を経営する知人が言うには、「パースは今、プチバブルでコロナの影響は殆ど無い、パースにはお洒落なお店が無いので皆なそういう物を買いたくてうずうずしている」と言う。俄かに信じがたいがパースの内需が好調なのは聞いていた。ほんと場所によってずいぶん違うなと思った。鉱山関係など仕事で赴く駐在の日本人も多いと聞いているし、パースで観光に就く人はケアンズに比べたら全然少ないのだろう。


先日も市内中心にある大手免税店が全ての従業員の解雇を告知したようで、ここは依然厳しい状況に変わりはない。ケアンズでは5人に1人の割合で人々は何等かの形で観光業に携わっている。政府の人はこのケアンズの夜の市街を見て回っていたが、彼らはここで殆どの店がシャッターを閉めているこの惨状をどう感じとったのだろうか?