虹の彼方

朝、家の前にきれいな虹がかかった。雨が上がって薄い太陽が差し込むと大きな虹がアーチを描いて映っていた。自分の家は少し高台にあるので庭から見る景色は視界が抜けて空間が広がってる。庭から見る向こう側の景色には山がそびえ立ち、裾野に集まるレッドリンチの住宅街がいつも小さく見えている。


こんな天気の日には窓越しからよく虹が見えるのでまんざらでもない。「虹が見えるよ」とかみさんに伝えると早速、携帯を持って庭に出て行きそのきれいな虹を取っていた。その後はまた雲が覆って雨に変わり虹はあっという間に無くなってしまった。虹を見ると幸せな気分になれる。ほんの少しだけ束の間の安穏が訪れた。


今日見た虹はよく見ると薄いアーチがもう一つ重なって二重になっていた。この虹は天からの贈り物で幸せを運んでくれるそうだ。早速、何か良いことがあるかなと今日買った宝くじが当たるよう願いをかけてみた。でも、きっと空にかかった虹だから空くじになるようなそんな気がする。


レインボーステーツと云われるハワイでは虹にまつわる神話やことわざが多く残されている。「NO RAIN、NO RAINBOW」雨が降らなければ虹は出ない、これは「困難を乗り越えればやがて幸せがやって来る」ということわざで、今の自分のこの境地の先に果たして幸せはやって来るだろうか? 信じて待ちたい。 虹の彼方に広がる幸せという道のりも今はまだ遠い。