まだまだ甘い

この2年間、自分たちは給料を取っていない。売れ上げが乏しいので給料は当然作れない。今もそうだけど唯一の収入は掃除の仕事や単発でやるウーバーのデリバリーで何とか補って来た。しかし、当然、物価の高いこのオーストラリアで生活できるだけの収入ではない。貯蓄を切り崩しながらここまで来ている。


以前、友人がセンターリンクという低所得者のための生活補助を受けてみてはどうか?と教えてくれた。早速、申請をしてみたが自営業という事でその時は却下された。友人の助言でもう一度やってみては?という言葉でダメもとでもう一度トライしてみた。以前に却下られた理由は書類不備と決算期の報告書がコロナ前の売上を計上していたことが含まれていた。


今回、前年度の店の決算報告書を提出して赤字であることと給料が出ていないことを確認され、生活保護の対象に認定されて僅かながらだがお金を受け取ることになった。ただこの条件として早期に仕事を見つけることが促される。今日はその2回目の面談で朝から日本でいうハローワークのような仕事のあっせん所で進捗状況を報告した。


まさかこの年で履歴書を作るとは思わなかったが、先方の言われた通りに15以上の仕事内容を記述、自分はデパートでしか働いたことが無いので22年前に勤務した当時の経験を思い出しながら仕事内容を書き出した。前回の面談では小売業を希望したが今日までオファーはひとつも届いていない。


「まぁ、そうだろうな」と思いつつもどこかでホッとしている自分がある。果たしてこのままこの生活保護のお金を貰い続けていいのだろうか?と思う反面、今まで20年以上も税金を払い続け、雇用を促しオーストラリアの商品を日本に輸出して来た。今度は自分たちが少しぐらい恩恵を受けてもいいのかなとも思っている。


ケアンズ空港内のショップでお土産品などを売る仕事が求人募集にあったので申請せてみた。これも採用されるわけないと思うがダメもとで履歴を出してみた。しかし、人生とは何が起こるか分からない。60歳を目前にしてハローワークに行くのだから。でも、これもまた人生、神様がまだまだ甘いと言っているに違いない。