メリークリスマス!

夏至を過ぎると一日長く照り付けた太陽も少しずつその影を早め、季節は冬に向かって移動する。暑さが厳しいケアンズでは短い冬が待ち遠しい。暦の上では至った夏もやっと終わって南半球は冬至に向かって進み出した。日めくりカレンダーをめくる感じで気長にその心地良い冬を待ちわびる。


世の中にコロナが蔓延した今年の4月ごろの記憶が鮮明に思い出される。ケアンズでも街中の殆どの店がシャッターを閉め、熊が冬眠をはじめたように市の中心街は眠りについた。ちょうどこれからその待ち遠しい冬の季節に向かう途中、真昼の太陽の日さえも肌に優しく届くようなそんな時期だったと思う。


これからこの世の中はどうなって行くのだろう? このコロナの感染はいつ終わるのだろう? 来年の始めには収束しているだろうか? 冬に差し掛かった優しい太陽の光に触れつつもその先にある黒い霧のような見えない扉を前に、まだ慣れていない休日を使って海岸通りのペリカンをぼっーと眺めていたことが記憶に新しい。


今年も残すところあと僅かになった。振り返って見ればこの2020年という年は今までの人生の中で一番岐路に立たされた年だったことは言うまでも無い。しかし、これからも明日を信じて諦めずに生きて行きたいと思う。今年は今まで支え合ってきた息子とかみさんと家族水入らずで初めてのクリスマスを一緒に過ごしたいと思っている。