微かな光

昨日クィーンズランド政府との意見交換会が市内のホテルで催された。100人位の経営者が参加してその中で6つのグループに別れて各々が意見を交換するディスカッション形式で行われた。ただ、この会議にアジア人は一人も参加していなかったので、本来ならケアンズで観光業に携わっているはずの多くのアジア人からの声が届かなかったのは残念だった。


議題のひとつは観光で打撃を受けた業界が、今後に向けて持続可能にするためにどうやってチャレンジしながらこの状況を打開していくかというテーマだった。皆さん闊達な意見のもとやはり多くの人が声をあげた問題のひとつが、ジョブキーパーという政府からの援助が来月で終了してしまうことへの不安が多数を占めた。


クィーンズランド政府は観光業で特に打撃を受けているゴールドコーストとケアンズについてその延長を連邦政府に要請している。今後は連邦政府の用人が各地を回ってその状況を視察することが予定されていて、ジョブキーパー延長に対する期待は依然として大きい。自分も「とにかく今の街の状況を把握して欲しい、外国からの観光客を失った打撃は計り知れない、これをサッと地元のお客さんに変えられるほど商売は簡単ではない」と思いっきり主張してみた。


嬉しかったのはアジア人の自分の意見に政府の人が真剣に耳を傾けてくれたことだった。もう一つお客さんとして二日前に店に訪れてくれたミッションビーチから来た夫婦と偶然にもこの会議のグループで同席になり、そこで自分の店の現状をわざわざ説明してくれたことも勇気付けられた。まだ希望は持てるのか、持っていいのか? この会議に参加して微かな光を見た。