長くやってるとこんなこともある・・・

ちょうど20年前に店の開店を記念してオーストラリアのマップに店の名前を刻んでデザインした特製オリジナルジッポのライターを作ったことがあった。その時に50個のジッポを作ってみたのだが当時は全然売れなくて、その後は300ドル以上商品を買ったお客さんにプレゼントしていた。


ごくたまに日本人のお客さんが物珍しさから購入してくれた人がいたけど、以来このジッポは特に日の目を見ることもなく殆どショウケースの片隅に追いやられて骨董品のように眠った商品になっていた。最近はたばこを吸う人も少ないのでライターとかはネクタイといっしょでもう買う人が殆どいない。


ところがだが今日オージーの若い男性グループが入店してそのジッポを見せて欲しいと興味を示したので、すぐさま取り出して差し出すと早速このジッポをしげしげと見定めはじめた後に納得したのか何と「これを貰いたい」と言う。「えっ 何でオージーがうちの店の名前が入ったジッポを買うんだ?」と思わずびっくりした。


失礼な話だが今までにもこんなことは1度も無かったのでけっこう焦ったが、最近は本当になにが起こるか分からない。でも内心すごく嬉しかった、オージーがうちの店の名前が入ったデザインのジッポを買うなんてと。このジッポはまだ7個残っている。もしも最後のひとつになったら売らずに宝物として取っておきたい。