意味深な言葉

唯一うちに残って働いてくれた従業員の女性もついに今月いっぱいで終わりになる。思えば求人募集の広告を見てうちで働きたいと面接に来てくれた時から早いものでもう10年が経つ。その間いっしょに苦楽を共にした仲間だが、残念ながらもう彼女を雇い続ける体力は今のうちの店には残っていない。


3月いっぱいを持って終了する政府の従業員の雇用を援助するジョブキーパーもその延長はどうやら今回は見送られるようで、観光業に限らず色々な職種の企業が今月中で従業員の契約の打ち切りを始め出した。最後までこのジョブキーパーに代わる新たな雇用援助を政府に期待したが、その願いも空しく最後の希望はとうとう自分たちには届かなかった。


最後まで残ってくれたこの従業員は、その後家族ぐるみの付き合いとなり自分たち、特にかみさんには身内のように慕ってくれた。自分たちも彼女のお陰でずいぶんと助けられた。今はその従業員まで離れてしまうことに、やりきれない思いと悔しさであらためてこのコロナが無かったらと思わずにいられない。


今日、開店してしばらくすると昨日挨拶を交わしたブリスベンとケアンズの領事が店を訪れて暫し会話をする機会を頂いた。その中で「今後近いうちにこのジョブキーパーに代替する案があるかもしれないので、その発表を待ちましょう」と意味深な発言をして店を後にした。「今後近いうちに・・・」 何か知っているなら早く教えて欲しいと思うが、どういう意味なのだろうか?