波乱万丈

昨日、取引先の銀行の人を交えて家賃に対して銀行が連帯で保障する「バンクギャランティー」という銀行証書をリリースしてこれを家主に渡すことで今後の家賃の支払いは半分に軽減された。これで今まで蓄えて来た自分たちの貯蓄は水のように流れ出て、これからさらに厳しい状況が待ち受けることになった。


今後9月末までの家賃契約の支払いはこれで何とか目途が付いた形になったが、政府から借り入れたローンや自分たちの家のローンなどは引き続き支払いが継続されるので、これからが本当の意味で自分たちにとっての正念場になる。国境が封鎖されて早1年、政府からの援助もあって何とかここまでもって来たが、ここからまた新たな戦いが始まる。


家主は9月から先の延長については大幅に家賃を下げる譲歩を自分たちに提示している。現状、この場所を新たに借りるという人はおそらくいないだろう。家主ももちろん分かっているので自分たちが今ここで出て行かれては困るというのもあると思う。ただ、もしこの場所に留まったとしても今後は経営の形態を変えなければならない。


高齢の父親のことも気になり日本に帰るという選択も考えなければならないが、ただこれだけ作ってしまった借金も返していかなければいけない。このコロナで自分たちの生活はジェットコースターのように一変した。かみさんは「何とかなるよ」と言った。この言葉で少し楽になった。こんないきなり訪れた波瀾万丈な人生もこれはこれで悪くないのだろうか?