タイプライターの追想

小学校の低学年ぐらいかと思われる女の子が店に置いてある昔のタイプライタ―を見て「WHAT’S THIS ?」って母親に尋ねていた。もう、これぐらいの年代の子供になるとタイプライターなんて見たことがないんだと思った。確かにパソコンで何でも使える時代にタイプライター何て使う人はいない。もう、小さい子供たちには見たこともないものなんだろう。


自分がこの仕事に就いた頃はパソコン何か無かったので何でもタイプライタ―を使ってやり取りしていた。キャリッジのプラテンにA4用紙を挟んでカチャカチャ打ち出す。もう、今は使ってないので使い方を忘れちゃったけどタイプライターってパソコンには無い独特な味があって当時が懐かしい。


しかし、もう仕事では使わないかな。FAXも無いところが多いし最近は相手先に書簡の封筒も送らなくなった。ただ、今でも請求書をタイプライターを使って封書で送って来る業者がある。この業者のオージーのおじさん、カンガルー皮の本のしおりを昔から作っているんだけど今でも30年前と商品が全く変わっていない。


印字でタイプライターを使っているって直ぐに分かるんだけど、自分の頃に普及されていた電子タイプライターよりさらに古いものを使っていて、今では稀になったこの種の印字は見るとすごく昔っぽくて懐かさを感じてしまう。また古き良き時代の産物が時代と共に消えようとしている。