厳しい現状は依然続く

現在オーストラリアの6割の人口がロックダウンの対象になっている。今後、政府はロックダウンをさらに続けて行くことは不可能という見解をを示し始めた。昨日のシドニーの新規感染者はまた800人を越えて、なかなかロックダウン の効果が見えてこない。街が閉ざされてからすでに2カ月が経とうとする中、市民もさすがにうんざりといった感じが見受けられるようだ。


スコット・モリソン首相は国民のワクチン接種率が70%~80%に達した段階でロックダウンを解除しその先の財政支援は打ち切るだろうと述べた。政府の見解では12月の終わりまでには全国民に対してのワクチン接種を完了したい意向だと語っている。そしてそこからはコロナとの共存になるだろうと述べ、ここに来て今までの0コロナ戦略は見直す考えを示した。


オーストラリアは現在、ニューサウスウエルズ州の他、ビクトリア州やキャンベラがある首都特別地域(ACT)などがロックダウンの対象地域に指定されていて、ビクトリア州でも昨日の感染者は74人と依然予断を許さない状況が続いている。すでにこのウイルスは殆どがデルタ株に置き換えられた模様で大都市に至っては殆ど収束が今も見えて来ない。


こうした状況では今後有効な治療薬が待たれるまでの間、モリソン首相が述べたワクチン接種の拡充を図りながら何とか感染者の増加を防ぐしかないのでは?と自分も思う。現在オーストラリアの国内ワクチン接種率は2回目が済んだ人の割合が全人口の24%、600万人まで進んでいる。このまま、何とか年内までに接種を完了して貰いたい。