最悪な状況の観光業

ニューサウスウエルズ州の新規陽性者がついに1000人の大台を越えて計1029人と発表された。これは人口比率で当てはめれば今の東京都の新規陽性者に匹敵する割合に相当する。シドニー周辺地域はもはや東京周辺 と同じぐらいの感染の広がりを持つことになった。これを受けてクイーンズランド州はニューサウスウエルズ州の州境閉鎖を10月いっぱいまで行うことを同じく発表した。


今まで対策強化で対岸の火事だと思っていたオーストラリアのコロナ感染の状況は、とりわけシドニーの状況はここに来て一変、日本の東京都や首都圏と同じような深刻な状況に瀕している。ニューサウスウエルズ州の重症患者で特に集中治療室で治療を受けている患者数は先週の77人から113人に大幅に増えてこの1週間で46%増加している。


州政府はとにかく今はワクチン接種を加速させるのが最優先だと述べているが70%以上の集団免疫の獲得を可能にするには時間もかかるし容易ではない。息子もシドニーの大学に戻る目途が未だ立たずここに来てブリスベンの大学に変わることも1つの選択肢と言い出して、今後、シドニーでの生活を諦めて新たな道を模索することも考え出している。


ニューサウスウエルズ州の感染状況とは裏腹にクイーンズランド州の感染状況は落ち着きを保っている。ここケアンズの新規陽性者はロックダウン以降、現在のところ出ていない。街でマスクをしている人も今は殆ど見受けられなくなった。州境封鎖の措置でケアンズの安全は担保されているが、観光関連の仕事については他州からの観光客が全くいない今、最悪の状況に置かれていると感じる。