祖先が嘆いているかも

「ディプロトドン」実はこれ「コアラ」の祖先で、今からおよそ160万年前から5万年前の後期旧石器時代にかけて、主にオーストラリア東南部のカラボンナ湖畔辺りに棲息していた草食性の有袋類だ。頭からお尻までの長さは3メートルから3.3メートル ぐらい、肩の高さは2メートルで体重は何と3トンもあったそうだ。


鼻先は今のコアラとおんなじでかわいい顔をしているが目がちょっと怖い。全体的にはちょうどコアラとウォンバットを足して2で割ったような容姿をしている。ディプロトドンと比較するとその面影が今のコアラとウォンバットに残っていて、手足はコアラで胴体はウォンバットといった感じだ。


5万年前といえば地球上のネアンデルタール人が滅んで、それに代わってホモサピエンスが台頭した頃、オーストラリアではアボリジニーがちょうど出現した時代と考えられている。一説にはアボリジニーがこのディプロトドンを絶滅に追いやったとする説があるが、この時はまだ投てきなど狩猟の技術が無かったのでその説は確かではないそう。


約2年近く続いた森林火災によって約3割のコアラがいなくなってしまった。ディプロトドンは絶滅してしまったが、今コアラも同じ絶滅の危機に直面している。祖先は氷河期の寒さでやられたがコアラは火災の熱さでやられてしまった。でも今回の火災は人間のせい。何とか地球の温暖化を防がなければならない。