春の彼岸までには。。

もうすぐお彼岸、今年もまた母親の供養は妹に任せることになる。オーストラリアに居住する者は親が危篤とか特別な理由が無い限り、今はこの国から出国することが出来ないので日本に帰りたくとも帰れない。自分の回りにも今回のコロナで親が亡くなったが非情にも日本に帰国出来なかった友人がいる。着いてからも14日間の隔離もあって涙をのんだと言う。


何という無情な世の中なのか、こんな世知辛い世をいつまで送ればいいのだろう? 自分
にも高齢の父親が一人で暮らしているので決して他人事では無い。 彼岸に渡って悟りの世界に達っしたご先祖様たちは、今のこの世をどう見ているのだろうか。此岸にいて明日を知ることの出来ない煩悩に満ちた自分たちは、ただ分からないままにこの浮世で迷うばかりである。


向こうにいる母親もきっと「ここは自分の力で乗り越えなさい」と言うだけだろうが、もし知っているならこの先いったいどうなるのか教えてもらいたい。「暑さ寒さも彼岸まで」と言うけど、このコロナも春の彼岸までには、ほんと何とかしてもらいたいと思う。


ひとつ、秋のお彼岸で覚えているのがお供え物に置く粒あんで作る和菓子のおはぎ、子供のころはこれが楽しみでお墓参りの後が待ちきれなかったのをよく覚えている。小豆は元来は魔除けに通じるものとして法要以外にもお祝い事など広く振舞われたと聞く。まぁ「棚からぼた餅」じゃないけどこれから思いがけない良いことが幾たびも起こるように幸運を祈りたい。