この次は必ず。。。

昨日、ひとりの女性のお客さんが来店した。お買い物をして頂いた際に接客を通して「どこから来たんですか?」と尋ねたところ「木曜島から来たのよ」と答えた。うちの店に委託商品で置いてあるバックを買って頂いた時にここに住む日本人の作品であることを伝え「このフックに掛けるボタンは沖縄で作った物なんですよ」と説明した。


というのも、彼女は日本人のお店があったので立ち寄ってみたと語っていたので、何か日本に興味があるのかと思い、手に取った商品は地元の日本人が丁寧に作っていることを説明すると即座に買ってくれた。その時、沖縄のことを知っていたのでもしかしたら日本の真珠ダイバーと関係があるのかと思った。


案の定、彼女は日系の女性で父親は日本人だと言う。戦前、紀州の串本と沖縄から多くの日本人の真珠ダイバーが木曜島に渡った。そのうちのひとりで司馬遼太郎さんの本「木曜島の夜会」の主人公で伝説の真珠ダイバーとして名を馳せた藤井富太郎がこの木曜島の地で今も静かに眠っている。


実はこの日系女性、この藤井富太郎さんの孫娘といっしょにケアンズを訪れていると言う。名前は「サオリ」さんというらしい。早速、彼女はサオリさんに連絡をしてくれた。どうやら彼女はうちの店のことをすでに知っていたらしい。その後、彼女が来るのを楽しみに待っていたが次の日も来ることはなかった。


サオリさんには富太郎さんについて山ほど訪ねてみたいことがあったので、今回は残念だった。またいつか機会が巡って来れば是非会ってみたいと思っている。今回は叶わなかったが偶然でもあの藤井富太郎さんの末裔とこんな身近なところで出会えていたかもしれないと思うと不思議だ。でもこの先いつか絶対に会える気がする。