また笑顔が見たい

ハワイで日本人観光客を相手にしていたリムジン会社を経営しているオーナーが、このコロナ禍になってから収入が0になり、今はウーバーのデリバリーをやりながら、また奥さんも鍋物屋さんでアルバイトをしてこの糊口を凌いでいるという記事を目にして同じ境地に立たされていることに親近感を得た。


こんな記事を見るとどこもいっしょで、みんな厳しい中を何とか繋いで行かなくてはと頑張っている姿に決して自分たちだけではないとホッとする。この人たちが待つ先は日本人の観光客が再び戻って来てくれることしかない。自分たちも同じであの笑顔がまた見たいとその思いしか今はない。


今日、メールオーダーが入った。注文をして来たのは依然ケアンズに住んでいた知り合いの女性だ。25年以上前に自分がデパートの駐在でケアンズに赴任していた頃に知り合った、当時ワーキングホリデーで来ていた女性からだった。彼女は帰国後も日本からメールオーダーでうちの店にずっと注文を入れてくれていた。


メール担当の従業員がいなくなったので、その後は主にかみさんが受けていたが、今日は自分がこのオーダーを担当した。メールの中で昔話に花が咲き、あの当時が懐かしく感じられた。自分たちのことを案じていて、とにかくまたケアンズに行くまで頑張って欲しいと励まされた。この人たちとの再会した笑顔の瞬間だけが今の自分たちの心の支えになっている。