人間とワラビー

早朝に飼い犬のハチと散歩していたらハチがいきなり立ち止まってその場を行ったり来たりするので「どうした?」と言ったらすぐ横にワラビーが死んでいた。自分の家の前の坂道をすぐ下った道路の脇にこのワラビーは目を開けたまま横たわっていた。死んでから間もない感じがする。この死んだワラビーはいつもこの辺をぴょんぴょんしているワラビーだったような気がするが。。。


たぶん車に跳ねられたのだろう。引いてしまったドライバーが道路の淵にこのワラビーを避けて置いたのだと思う。匂いが気になるのかハチは相変わらずその場近くを鼻をクンクンさせながら行ったり来たりしていた。可哀そうだけど自分たちにはどうすることも出来ない。それにしてもこのワラビー、目をぱっちり開けて衝突は突然だったのだろうか?


1週間前にケアンズで6歳の男の子が2頭のワラビーから襲撃を受けて血まみれになる事件があった。トリニティ・ビーチのフットスクラブのフィールドで、そのクラスを受けていた男の子に突然ワラビーが男の子目がけて突進して来るや否や飛び蹴りをくらわして、さらに引っ搔き回して地面に倒したという。


ちょっと信じがたい事件だがその晩にこのニュースは大きく取り扱われた。この運動場は夕方から夜になるとものすごい数のカンガルーがフィールドを埋め尽くす。最近はワラビーが増えすぎて問題になっているそうだ。この男の子のお父さんも最早ワラビーはフレンドリーなフワフワ動物ではないと憤慨していたという。


何故、ワラビーが男の子をいきなり襲ったのかは分からない。幸いにもこの男の子は失明することもなく軽症で済んだと言う。ただ、今回のことでトラウマになりフットボールが出来なくなってしまったという。人間とワラビーとの背中合わせの共存、これはなかなか簡単には解決できない問題なのだろう。