生き方

掃除の仕事で腰をやってしまった。掃除機を持った時にふとした動作から右側の筋を痛めてしまい今も治っていない。昨日もウーバーイーツの配達で、車からの乗り降りの時に痛くて運ぶのに苦労した。「もう、年かな」とふっとつぶやく。ここ1~2年なんか急に体の衰えを感じ始めている。


作家の村上龍が書いた本で 「55歳からのハローライフ」という短編小説がある。5編の短編の中に「空を飛ぶ夢をもう一度」という話があるんだけど、このストーリーが今の自分にそのまま重なって見えてくる。仕事を失った55歳を過ぎた主人公が道路工事で旗振りの誘導員のアルバイトをする物語。


腰痛で仕事もままならない中、偶然に中学時代の親友と出会い、実は ホームレスだったこの友人を助けながら主人公が夢を追い続けて 生き方を模索していくという話。 自分も最近はよくこれからの「生き方」について自問することが多くなった。もしコロナが無かったらこんなに悩まなかったかも知れない。 


先が見えない中、今だはっきりした答えが見い出せないでいる。この仕事はこれからも続けていきたい、しかし現実にはやっていけない。日本人旅行者が戻って来るまではと思いつつも、もう生活に限界が見え始めているもの事実。そして遠からずいつか父親が待つ日本に帰らなくてはいけない。ひとつ、この先も追い続けるものがあるならば、それは「生きている」という証をずっと感じていたいということ。