この２年間は自分をあらためて見直す期間として無駄ではなかったのかなと今は感じている。まず一番に思うのは来店してくれるお客さんがいかに大切かと今一度気付かせて貰ったことが何よりの所産、この事に尽きるかも。コロナ禍という窮地が反って感謝しかないという自省に繋がった。

「売らなければいけない」という気持ちも強かったけど、この間、来店してくれるすべてのお客さんに対して自分なりに真摯に向き合って来たつもりだ。真心のこもった接客はこんなにもお客さんの心に響くものかと改めて感じている。殆どのお客さんはオーストラリア人だった。へたくそな英語を話しながらそれでも買い物をしてくれたことが今思うとすごく嬉しい。

この気持ちを忘れずにこれからも粉骨砕身して行きたい。何より今までうちの店を気にかけてくれたこのケアンズのお客さんたちには心の底から感謝したいと思う。この２年という間、多くの地元のお客さんと知り合うことが出来て、いつもこの人たちに励まされて来た。この厚意はこの後もずっとずっと忘れない。

もうすぐ日本人が戻って来る。夏休みという事もあってフライトの予約は上々の様らしい。この２年で経験した苦境から教わった感謝の気持ちを胸に刻みながら、同様のおもてなしを今度は日本人の観光客にも気持ちを込めてぶつけていきたいと思っている。もちろん、すべてのお客さんに対しても。