サメない海面温度

「パドリング中のサーファーのすぐ後ろにホオジロザメがいる!」ホオジロが背後に迫っているが本人は全く気付いていない。監視中のライフセーバーがドローンを使って上空からサーファーに警告、それを聞いたサーファーは無事に回避することが出来た。これはニューサウスウエルズ州南東部ビーチでの出来事だった。


オーストアラリアでは今年に入ってサメによる犠牲者が7人になった。サメに襲われた件数も21件で死者が7人も出たのは1934年以来、86年ぶりの多さになったそうだ。毎年、年間での平均の犠牲者は1~2件ぐらいなので、今年はかなり多い数の人が襲われたことになる。


理由については様々な説があり、コロナ禍の影響で沿岸近くを航行する船舶が著しく減ったことでサメが沿岸に寄って来ている可能性など、しかし、一番の要因として挙げられるのはここでも気候変動の変化が影響を及ぼしているらしい。海水の温度の上昇で生態系が破壊され、魚はそれまで生息していなかった場所に移動する、サメもまた人の多い海岸に獲物を求めて移動しているのではないか?と論じられている。


オーストアラリアはこれまでも気候変動の影響で大規模な山火事が発生、極端な熱波や史上最悪の干ばつなどに見舞われている。特にオーストアラリア東南部は気候変動の最前線にあり、海面付近は世界平均の約4倍のペースで温暖化が進んでいるらしい。 夫婦でサーフィンを楽しんでいた時、奥さんがサメに襲われ慌てて旦那さんがサメの目にパンチを浴びせて九死に一生を得たという話も最近話題になった。サメてる夫婦には絶対できない?