蘇れなかったお土産ペナント

お土産ペナント、これを知っている方は昭和の香りを今も色濃く残している人ではないだろうか? 今では日本でも殆ど見かけなくなったこのお土産ペナント。70年代、このお土産ペナントは赴いたご当地の決定版と言っても過言ではない旅先での無二のお土産品だった。今は逆にノスタルジックな雰囲気を漂わせてくれるお土産ペナント、実はこれ、うちでも取り扱っている。


二等辺三角形のフェルト素材で作られたペナントは、オーストラリアでは主に学校の校章として使われているが、以前このペナントを作っているメーカーに依頼してお土産としてのペナントを作ってもらった。エミューとカンガルーをモチーフにして山吹色と濃い緑のオーストラリアンカラーでCAIRNS AUSTRALIA と入れてみた。


デザインの考案は自分で考えたがこれをパソコンに落とすような技術は持ち合わせていないので息子に頼んでこのデザインの画像を作って落としてもらい、それをメーカーの方で修正してもらって懐古なお土産ペナントは完成した。これを作ったのはもちろんコロナが出る前の売上がそこそこあった時の話。


いざ作ってはみたもののお客さんの反応はというと、今ひとつどころか全くと言っていい程受けていない。お客さんが言うには今の若い人はご当地商品ではスマホに着けるストラップなどが主流でお土産ペナント何か買わないということだった。「う~ん、このノスタルジアが分からないか~」と期待していたが、息子も「こんなもの売れる訳ないよ」と端っからお手上げムードだったのを憶えている。