たばこのない国

ニュージーランドでは2025年までに「たばこのない国」を目指して、紙巻きたばこについて2009年以降に生まれた人は生涯 、吸えなくする法案が先日可決した。オーストラリアに至ってはたばこの値段が世界で1番高い。1箱あたり25本入りでA$50以上する。たばこのパッケージには肺がんや肺気腫のリスクがあると大きく書かれ、そうした人の写真も載せて結構エグい内容で、たばこが直に見えないように引き戸を閉めて売っている。


日本は10月にたばこ税が増税されて600円に値上げしたが、主要な先進国に比べてもたばこの価格はまだかなり安い。アメリカやカナダでも1箱2000円近くしているので600円はどうだろうか? たばこの税金に充てて見ると日本政府は現在、防衛費を補てんするための法案としてたばこ税を引き上げる案を議論している最中。因みに日本のたばこにかかる税金は61.7%で半分以上に税金が課せられているので酒やガソリンなどに比べても高いがこれは諸外国と比べても妥当な率だと思う。(因みにオーストラリアのたばこにかかる税金は62.17%)


日本のたばこに対する税収は国税、地方税と特別税を合わせて年間約2兆円程度なので、もしこれがオーストラリアのように1箱あたり5000円にしたら19兆円ぐらいの税収が見込まれる計算。これを防衛費に当てるとたぶん喫煙者から文句が出るので、ポイ捨ての清掃の意味で環境税や肺がんなどの名目で社会保障税として賄ったらどうか? ただ、1箱5000円にしたらそれこそ誰も吸わなくなると思うので今より減収するかもしれないけど。


営業面ではJT 日本たばこ産業の営業収益は70%が海外のたばこ事業で国内の収益は意外に少ない。国内の事業は他にも医薬品や清涼飲料水、加工食品なども手掛けていて、たばこだけに頼っている訳ではなく政府機関なので、むしろ岸田さんがいつも言っている様にG7 に足並みを揃えてたばこはもっと値上げしたらどうか?


たばこは吸う人自身にも悪影響を及ぼすし、吸わない人にも受動喫煙の影響を与える。かなり前だけど日本でラーメン屋に入った時に隣の席のおじさんが徐に煙草を吸い出してびっくりしたのを憶えている。自論だけどせめて1箱1500円ぐらいに上げて税収を確保しながら値上げで喫煙者を少しでも減らせれば良いのではないか? 日本はともかくとして、ニュージーランドに習っていずれオーストラリアも「たばこのない国」になる日は遠くない気がする。