雪降る白いクリスマス♬

巷ではハロウィンが終わると今度はクリスマスの準備が始まる。早いところではそろそろクリスマスの飾り付けが行われる時期だが、今年はそうした気配が全く感じられない。もともとケアンズではクリスマスなんてあるのか無いのか分からないところだが、唯一自分がそれを感じるのが海岸通り沿いの公園でクリスマス・イブに催される合唱隊の子供たちが歌うクリスマス・キャロルの讃美歌だ。


中でも自分が一番好きなクリスマス・ソングはやっぱり「ホワイト・クリスマス」。この歌は作詞、作曲をしたアーヴィング・バーリンが古き良き昔のクリスマスの情景の思い出を詩に込めて作った曲だが、この歌を聞くと「あぁ。。クリスマスだなぁ」とこの特別な日をあらためて実感することが出来る。


自分ごとで恐縮だけど以前、ロサンゼルスにいた時にクリスマス・イブの夜、マリナデル・レイの桟橋でビング・クロスビーが歌ったこの「ホワイトクリスマス」が偶然 聞こえて来て感無量の想いに浸ったのを憶えている。その時は独りぼっちだったけど最高にしびれたクリスマスの聖夜になった。


しかしケアンズはどうしてもクリスマスが似合わない。灼熱の太陽のもと昼間は陽炎の中で蜃気楼の幻を見るようにぎらぎらとした街の通りが浮かび上がる。今年は我慢だが来年こそは粉雪が舞う静寂な夜に、手がかじかむ程に寒い街の中で、摩天楼の夜景を楽しむというこれ以上ない演出の舞台でホワイトクリスマスを過ごしたい。