七面鳥と感謝の気持ち

今月の第四木曜日に当たる26日は感謝祭 THANKSGIVING DAY、家族や親しい隣人を集めて七面鳥をご馳走になる日だ。寒さと飢えに苦しむイギリスからアメリカに渡った当時の正教徒たちにアメリカン・インディアンが七面鳥をプレゼントしたことから収穫の感謝を込めてこの日に七面鳥を会食で頂く習慣が出来たそう。


この感謝という言葉だが今年はすべてに対して感謝の意味合いが特に色濃い一年になった気がする。特に商売については今年は去年とは比較にならないほど少ない人数の中で、それでもお客さんがうちを選んで買ってくれたその嬉しさや喜びをいっそう強く感じさせる年になったことは間違いない。苦境に立たされたからこそあらためて分かったことだ。 


「初心忘るするべからず」ということわざがあるが、今回はちょうど自分が20年前にこの店をオープンさせた頃のお客さんに対する初心の気持ちをもう一度思い起こしてくれたきっかけになった。だから今はこの初心の気持ちを忘れずにハートをぶつけてやって行きたいと思っている。


ところでうちの家の前の雑木林には2匹の七面鳥がいて、いつも自分たちを楽しませてくれている。たぶんこの2匹は番いだと思うが、かみさんがパンの耳を見せるとどこからともなく現れてパンの耳をつつき始める。最初はかなり警戒してたけど最近は懐いてかなり近くまで寄ってくるようになった。どちらにも「シチ」と名付けたこの七面鳥が沈んだ自分たちの気持ちを和ませてくれている、今年はこの七面鳥たちにも感謝したい。