されど土産屋

今、ケアンズの街中の路面店でまだ生き残っているお土産屋さんは自分の知ってる限りでうちを含めて5件ある。後はナイトマーケットの中のお土産屋だけになった。コロナ前には犬も歩けば棒にあたる程あった街中のお土産屋も月を追うごとにどんどん無くなってしまった。


このままだとケアンズのお土産屋は全て消滅するかもしれない。ここではもうこのお土産品に対する需要が無くなったと言ってもいいかもしれない。世界遺産を持ってしても基幹産業の観光が無くなってしまえば、自ずとお土産屋も衰退するのは明らか、高崎のダルマのように今は手も足も出ない。


現在の生き残ったお土産屋はもう絶滅危惧種のカソワリの様。カソワリはまだ1500匹残っているけど土産屋は5件しかない、次は無形文化財かも。お土産屋だって伝統を保った列記とした文化遺産だ、「カンガルー皮の玉袋」や「カンガルー皮のぬいぐるみ」を売っている所が他にあるだろうか?


もしこのオーストラリアの伝統を引き継いだ文化的世界遺産が無くなったら本当に悲しい。「お土産屋なんてまた作ればいいよ」何て思ったら大間違い。今まで訪れた外国人観光客の期待に応えるべく日々精進してきたお土産屋の努力を無駄には出来ない。たかが土産屋されど土産屋、もしケアンズからこの貴重な文化が無くなってしまったら、これから来る旅行者はきっと落胆するに違いない。